芦苅教授らの研究グループがJICA理事長賞(JICA president award)を受賞しました
2021年12月14日
生物機能開発利用研究センターの芦苅教授らの研究グループは、ベトナムでのイネの育種と普及が評価され2021年度のJICA理事長賞(JICA president award)を受賞しました。
名古屋大学、九州大学ベトナム国立農業大学は、ベトナムにおけるSATREPS*のカウンターパートとして、高収量かつ早生のイネ新品種の開発・導入を進めてきました。同SATREPSでは「DNAマーカー選抜育種技術」が導入され、分子生物学的観点から選抜栽培を実施した結果、開発コストの削減、試験栽培面積の縮小、世代促進を実現しました。通常、有望品種の開発から国家品種登録まで約20年を要しますが、SATREPS終了後も自助努力を続けた結果、約10年で2品種の国家品種登録を実現しました。今回の国家品種認定は、SATREPSで導入した「DNAマーカー選抜育種技術」の有用性を証明するものであり、他作物の品種改良にも応用できる汎用性を持つことから、同国の農業の発展に寄与することが期待されています。
*SATREPS
(Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development: 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム)
SATREPSとは 、 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)並びに国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が共同で実施している、開発途上国の研究者と共同で研究を行う3~5年間の研究プログラムです。